夏の日、遊覧飛行

グッドデザイン・プレゼンテーション2007

07-08-18(Sat)

顧客満足度

セミナーでだったか、社内勉強会でだったか、社外勉強会でだったか…たしかユーザーエクスペリエンス(UX)の話の延長で「ユーザーの顧客満足度と企業イメージ」という事が言われたことがあった。

UXというのは、もちろんWebの話であったから、操作性やボタンなどの感覚という「エクスペリエンス」を指して説明を受けていたのですが、その余談として「ただ、UXにも色々あって、どんなに『見てくれ』をよくしても、お問い合わせの対応なんかが悪いとサイトのイメージとのギャップによって逆に顧客満足度が落ちる場合が有るから注意」という内容が上がったことがあった。
つまり、「企業イメージを重視してUXを意識するのであれば、会社のサポート体制もきちんとしろよ、と助言することも大切である」ということである。

なるほど~、と単に聞いていた私ですが、それを身をもって体験することになったのは、少し前の8月上旬の事でした。

事の始まりは、私の所有する名刺入れの調子が購入当時から悪く、蝶番部分からよく芯棒が飛び出ていたことから始まりました。
「こういうもんだ」と決め付けずっと使用していたのですが、ついに先日、その芯棒の先端の針状部分で怪我をしてしまったわけです。
こりゃいかん、と思い立ち、ロゴをたよりにWebサイトを探してみました。

Webサイト自体は上下左右のサイズ固定(スクロール×iframeにて展開)ながらもキレイにまとまったサイトでしたが、私が気になったのは「Copyright...2004」のフッターの文字。2004年からサイトが作りっぱなしで放置されているのならどうしよう…と思いつつも、お問い合わせから「かくかくしかじかで…」とクレーマー魂を注入してみました。

ところが、私の不安感・不信感をよそに、その日の夕方には担当者からの返信が私の元に届けられました。
返品交換に対応するので、本社(福岡)に送るか関東展開の各店舗に持ち込みをしてください、とのこと。送付なんて面倒なのは嫌だ、と思い店舗に後日持込をする旨を返信し、一時休戦をしました。

ここからがこの会社の素晴らしい所でした!
東京の某店舗に持ち込みをすると「あ、あの…(例の方!)」と私が事情を説明する前に、「『私』というクレーマーが関東に居て、どんな症状で交換を希望している」ということを本社福岡から遠く離れた東京にある一販売店舗の一店員が把握していたのです。そしてすぐに「交換ですね」と対応してくださいました。

私はびっくりしつつも店員の「交換しても似たような症状が出てしまうとは思うんですが…」という弱気ながらも親切な姿勢に、私は「何度も出てくるし、そのたびに自分で直してるんですよ~」とか「いや、でもこの芯、他の製品より針状になってると思うんですよ~」など更なるソフトクレームをつけたものの、結構使い込んだ製品を新品に交換してもらって満足してその場を立ち去りました。

更なる感動はこの翌日にやってきました。
新しい名刺入れをもってホクホクとしている私の元に1通のメールが届けられたのです。送信者は前日に店舗にて対応をして下さっていた店員のようでした。
本社のサイトのお問い合わせ宛に私が送ったメールを元に、東京の一店舗の一店員がわざわざメールをくれたのです!

内容は「わざわざすみません」という内容と、更に私のクレームに関して「解体をしてみたら、本当に普通の製品よりも針状になっていて、明らかに不良品でした、申し訳ありません」という内容でした。

私の考える企業論としては、商品に不良が有ってはならないのはもちろん重々承知の上ですが、人間が作り出すものなので1つや2つ不良が発生することは致し方ない事だと思います。が、それよりもさらにその製品のユーザー対応等で顧客満足度というのは全く別になってくるのではと考えます。
今回のこの会社の例では、この後者が完璧で有ったことで私の「満足度」が著しく上がったと感じています。

義理でメールをくれたのかな、と憎たらしくも思った私は、この店員からのメールに当たり障りないメールを返信しましたが、この店員は丁寧にもさらに返信をくださいました。
それ以上は無駄な返信の仕合いになだろうと思いとどまっていますが、おそらく、続けていたら永遠に返信をくださることでしょう。

いくら製品やWebサイト(のUX)が優れていてもフィードバックをないがしろにされたりすると、そのブランドのイメージは突如として暴落してしまいます。今回に関しては、Webサイトのイメージはもちろんのこと、その後に続く「顧客対応」が大変優れていたので、私は大層心地いい気分になりました。

Webから始まるUX体験、さらには顧客満足度との関係。一見遠い存在に感じますが企業イメージをつかさどるものとしては、どちらも同じくらい大切な事だと思います。
とてもレアな体験でしたが、事の重大さを身をもって体験することになりました。

Posted by moriya emi|Category: OtherComments(4)Track Back(0)
コメント一覧

いいですね。
是非、お店を教えてください!

Commented by 両見 さん|07-08-20(Mon)

両見さん:
ショップ自体はACMEさんですが、親会社(輸入元?)がインターアクトさんです。
本当にすばらしい会社ですよ、まったく!

Commented by moriya emi さん|07-08-21(Tue)

そそ、本当に企業に必要なのは「ユーザーサポート」ですよ。
いかに優れた商品でも、相手は人間だからコンビニのような対応でなく、田舎にあるような魚屋さんのような対応でなければ、客は何度も来てくれないですよ。

Commented by ガク さん|07-08-28(Tue)

ガクさん:
変革期のウェブ」でガクさんが散々おっしゃっていたケーキ屋さん(笑)の対応も結局自社に返って来た良い例ですよね。
弊社もコンサルタントを強みにしていますが、Webの枠からはみ出たご提案というのが今後益々必要になりそうですね。

Commented by moriya emi さん|07-08-28(Tue)

投稿
(スタイル用のHTMLタグが使えます)
※認証されるまで、このコメントは反映されません。ご了承ください。

夏の日、遊覧飛行

グッドデザイン・プレゼンテーション2007